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シャムキャッツ / Siamese Cats リレーエッセイ「シャムに歴史あり / Siam有歷史」vol.3 3.11震災〜たからじま〜AFTER HOURS(前編)


全4回でお送りするシャムキャッツのリレーコラム「シャムに歴史あり / Siam有歷史」

vol.3 3.11震災〜たからじま〜AFTER HOURS (菅原慎一)

(前編)

Siamese Cats / シャムキャッツ 菅原慎一

もう一度遡るが、3.11の日のことは鮮明に覚えてる。僕は当時神保町のカレー屋で朝から晩までずっとアルバイトをしていたのだが、ちょうどお昼の営業が終わりまかないを食べている時にその時は来た。今まで体験したことのない揺れに、このまま死んでしまうかもと思った。夜になり、さらに街は大混乱、交通機関もだめになり、いわゆる帰宅難民となったたくさんの人が薄暗い東京の街を徒歩で帰宅した。夏目もそのうちの一人で、丸の内のバイト先のピザ屋から、逃れるようにうちの店に来た。自分の家までの距離が遠いので、帰らずにここで過ごすことにしたのだ。

再一次回頭來看,3.11那天發生的事情一切都還很鮮明。當時的我從早到晚都在神保町的一間咖哩店打工,而正好在中午營業結束、我吃著員工餐的時候發生了。至今為止沒有體驗過如此搖晃的感覺,想著也許會就這樣死了也說不定。當夜晚來臨,街上變得更混亂了,交通機關也停擺,變成所謂「返家難民」的人們從昏暗的東京街頭徒步返家。夏目也是那之中的其中一人,從丸之內附近打工的披薩店逃到我們店裡。因為離住家的距離很遠,索性就決定不回家繼續待著這裡。

Vol.2で藤村も書いているが、ちょうどこの日にP-vine Records※とのミーティングを予定していたシャムキャッツは、「渚」が好調で波に乗る僕たちの次なるステップ、この大きな会社からのリリース機会を失ってしまった。号外の新聞を開きながら、悔しそうな顔で「これからどうしようか」と話す夏目の顔が忘れられない。僕もその時は、しばらくはまた自分たちで続けていくしかないね、としか言えなかった。

Vol.2的文章裡藤村也有提到,那天正好就是Siamese Cats和P-vine Records預計要開會的日子,當時乘著「渚」的好評聲浪,即將往下一個階段前進的我們,錯失了被這樣的大公司發行的機會。一邊看著號外新聞,遺憾的說著「接下來該怎麼辦才好」的夏目,我無法忘記他當時的表情。「暫時也只能靠我們自己繼續努力下去了吧」那個時候的我也只能這麼說了。

※P-vine Records・・・1975年設立の日本のインディーズを代表する名門レーベル

その後自主制作でリリースした「GUM」は、今聞き返すとモヤモヤしたその時の状況が反映されていて面白い。しかし、DIYスタイルを確立しつつあった僕たちは、この時期にたくさんの音楽的興奮体験をメンバーで共有し、数多くのライブをし、経験値を稼いだ。

東京のインディーシーンを代表するバンドとして各地のイベンターに声をかけてもらい、色々な地方へ行けるようになりはじめたのもこの頃。

お世話になっていたO-nestのフェス、「ネストフェス」へ出演し、はじめて海外のミュージシャンと共演したのもこの時期だ。PAナンシーとのタッグが固まってきたこともバンドにとってとても重要なポイント。

在那之後自主製作和發行了「GUM」,現在重新再聽的話,可以發現它有趣的反映出當時有點混亂迷惘的狀況呢。但是逐步確立了「DIY風格」的我們,在那個時期和團員們一起擁有了很多關於音樂的興奮體驗,經歷了無數場的演出,也得到很多經驗值。

而作為代表東京獨立音樂圈的樂團、受到各方演出的邀約,開始能夠到不同地方演出的契機也是在那個時候。

在承蒙照顧的O-nest主辦的音樂節「ネストフェス(nest fes)」中演出,初次和海外的音樂人共演也是在那個時期。對樂團而言,從那時候開始和PA Nancy的穩定合作也是非常重要的關鍵。

nest fes poster

相変わらずバイトに忙殺される毎日だったが、明確にバンドという運命共同体があること、まだまだこれから見なくちゃいけない景色があること、そういう色んなことが日々の糧になり、進むことができた。僕は練習のため夕方にカレー屋で働くことが難しくなり、深夜に歌舞伎町のコンビニのバイトをかけもちで始めたりした。近くのライブハウスに出演するミュージシャンから、なんで菅原さんがこんなところにいるんですか!と声をかけられることもあった。毎晩遅くにベッドに入って、毎晩夢を見た。

誤解を恐れずに言えば、シャムキャッツは今の今まで売れたことが一度もない。右も左もわからずデビューした2009年から、限りなく平坦に近い、緩やかな上り坂をずーっと徒歩で歩いている。

一如往常不停打工的忙碌日子裡,明確的有了「樂團」這個命運共同體,還有從現在開始不得不去經歷的那些景色等等,這些種種變成了我每日的精神糧食而得以往前。為了要練團的緣故,傍晚到咖哩店打工變得不太可行,因而開始在深夜裡歌舞伎町的超商兼職兩份打工。也曾被在附近live house演出的樂手說過「菅原你怎麼會出現在這種地方?」每天都很晚才就寢,每晚都作夢。

不諱言地說,Siamese Cats到至今為止一次也沒有暢銷過。那個什麼都還不太懂、初出茅廬的2009年開始,從近乎無止境的平地到緩慢的上坡路都是一步一步走過來的。

シャムキャッツ - GET BACK 「GUM」収録

 

2012年、それでもライブの集客が増加し、バンドの名前が一部の音楽好きリスナーの間に知れ渡ってきた頃、一度は流れたP-Vineとの契約がまとまり、フルアルバム「たからじま」のリリースが決定した。デビューアルバム「はしけ」から3年8ヶ月。

僕はこのアルバムではじめて自分の曲をバンドに持ち込んだ。今思えば、このチャンスを活かしてバンドに何か新しい変革をもたらせようと必死になっていたのかもしれない。無論、メンバーに提案した日のスタジオはとても緊張した。それにこの先もずっと自分の曲(そして歌)に自信が持てずにいたのだったが…

到了2012年,live現場的觀眾增加了,樂團的名字也被一部分喜歡音樂的聽眾普遍知道的那時候,和P-Vine一度無疾而終的契約又重新搭上線,決定要發行「たからじま(takarajima)」這張專輯。距離第一張專輯「はしけ(hashike)」的發行經過了3年又8個月。

我在這張專輯裡第一次加入了自己作的曲,現在來看,當時應該是想好好利用這個機會,覺得樂團應該要有些新的變革而抱著必死的決心吧。想當然,在練團室和團員們提案的那天真的很緊張。而且在這之後,我對於自己作的曲(和歌)也一直都沒什麼自信啊⋯⋯。

シャムキャッツ - 本当の人 (作詞:菅原慎一 作曲:菅原慎一・夏目知幸)

レコーディングはとても楽しかった。今聞き返してもバラエティー豊かでフレッシュなキラーチューンが並ぶアルバムになった。写真家パトリック・ツァイ撮影による写真を使用し、小田島等がデザインを手掛けたジャケット。プロデュースは前作「GUM」に引き続き古里さんが。ミックスは柏井日向さん、マスタリングは益子樹(ROVO)さんが担当した。

錄音的過程非常愉快。就算現在再聽,也覺得是一張變化多樣又清新、值得讓人留戀的專輯。封面是攝影師Patrick TSAI拍的照片、小田島等親自設計的專輯包裝。製作人則是同為前一張作品「GUM」製作人的古里先生。由柏井日向混音、再由益子樹(ROVO)擔任母帶後期製作。

シャムキャッツ - No.5

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To be continued on the second half

 

SIAMESE CATS シャムキャッツ

主唱夏目知幸、吉他手菅原慎一、鼓手藤村頼正、貝斯手大塚智 2009 年成軍的東京樂隊,彈唱著初戀般的樸實、細膩、溫柔。歷經六張專輯發行的九個年頭裡,他們一路從日本唱向台灣、中國、韓國等地。青春若有對耳朵,他的耳機裡定會播著一曲暹羅貓。

メンバー全員が高校三年生時に浦安にて結成。

2009年のデビュー以降、常に挑戦的に音楽性を変えながらも、あくまで日本語によるオルタナティブロックの探求とインデペンデントなバンド運営を主軸において活動してきたギターポップバンド。サウンドはリアルでグルーヴィー。ブルーなメロディと日常を切り取った詞世界が特徴。

2016年からは3年在籍したP-VINEを離れて自主レーベルTETRA RECORDSを設立。より積極的なリリースとアジア圏に及ぶツアーを敢行、活動の場を広げる。

代表作にアルバム「AFTER HOURS」「Friends Again」、EP「TAKE CARE」「君の町にも雨は降るのかい?」など。2018年末には最新作「Virgin Graffiti」を日本台湾リリース。

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シャムキャッツ / Siamese Cats リレーエッセイ「シャムに歴史あり / Siam有歷史」

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