【Column】インドネシアとシンガポールを繋ぐサウンド:「Balancing Act」制作秘話/牽起印尼與新加坡的聲音:《Balancing Act》製作內幕
東南アジアのインディーシーンを牽引するインドネシアの「Bedchamber」とシンガポールの「Subsonic Eye」がタッグを組み、注目のスプリットEP『Balancing Act』をリリース。それぞれの文化背景や音楽性の異なるバンド同士が共鳴し、相互のインスピレーションと友情を育んできた軌跡が詰まったEP。異なる国境を越えて、インディーロックの新たな可能性を探る二組の挑戦に迫りました。
引領東南亞獨立音樂場景的印尼樂團「Bedchamber」和新加坡的「Subsonic Eye」攜手打造的吸睛合作EP《Balancing Act》正式發行。有著各自文化背景、音樂性的樂團在《Balancing Act》EP中找到共鳴,也見證一路走來彼此激勵的友情成長軌跡。兩組人馬藉此跨越國境、尋求獨立搖滾新可能性,正面迎擊各種挑戰。
track A1. Bedchamber - The Bigfoot Trademark Logo
この曲は未確認生物に取り憑かれることの曲で、この曲を書いている間アパラチア山脈の怪奇な物語や、シアトルに住んでいた時に聞いていたビッグフットにまつわるとてつもない数の噂話に夢中になっていました。これらの超常現象への興味から歌詞を創作しました。
このMVではビッグフットが実際に現れた場合の人間とビッグフット双方の視点を風刺的に描いた作品です。
這首歌曲是描寫被不知名生物附身的歌曲。在寫這首歌曲的時候剛好沈迷在阿帕拉契山脈的怪談、在西雅圖居住時聽到的一些關於大腳怪故事等等的傳聞。因為對這些靈異現象的著迷讓我有許多歌詞創作的靈感。
這首歌曲的 MV 帶有諷刺意味的想像:如果大腳怪實際出現,從人類和大腳怪雙方的視角會是什麼樣子。
This song is about being haunted by a cryptid. While writing it, I was hooked on spooky stories from the Appalachian Mountains and had a ton of Sasquatch tales from my time in Seattle. My fascination with the paranormal really inspired the lyrics.The video is a satirical work that imagines what it would look like if Bigfoot made an actual appearance from both human's and Bigfoot's point of view.
track A2. Bedchamber - Burner
この曲は、遅くまで働き続けることが当たり前のように、さらには神聖化すらされているというカルチャーを皮肉った歌です。怒りを表現するのではなく、この曲はあなたを受け入れの旅へと誘います。いつかは戦えるように十分な休息を取ることの重要性を訴えているのです。
這是一首在諷刺工作到很晚被認為是一件理所當然、而且是很神聖的這種文化的歌曲。但並不是一首表現憤怒的歌曲,而是邀請你一起來一趟接受之旅、呼籲要有足夠的休息我們才有可以對抗的那一天。
This song is an ironic take on a work culture where working late is normalized and even glorified. Instead of showing anger, the song takes you on a journey of acceptance, emphasizing the importance of getting enough rest in the hope that we can fight another day.
track B1. Subsonic Eye - Jaded
私は過去に経験した出来事を信じていて、うまくいってるなと思った時は、あらゆる精神的アンバランスや想像上の悪いシナリオを乗り越えて、それは自分の思ってるものとは違うということを自分に証明するのです。それは「Not Linear」とも結びついていて、過去から癒されていると感じつつも、時々不安な気分に襲われることもあるということです。Jadedは私が自分にイラついて「いつになったらこんな気分をしなくて済むんだろう?もう十分じゃない?」と自問自答した曲です。
因為過去的經驗,讓我有一些關於信任的問題。在事情發展順利的時候,我會不自覺開始內耗、思考各種壞結果,來告訴自己這與自己想的不一樣。 這跟〈Not Linear〉這首歌是綁在一起的:我好像已經從過去走出來了,卻突然又被不安襲擊。 〈Jaded〉是一首對自己沮喪煩燥時的自問自答:「我什麼時候才要停止這種負面情緒,還不夠久嗎?」的歌曲。
I have trust issues from my experiences in my past. I feel like when something is good, I go through a whole psychosis and imaginary scenarios to prove to myself that it isn’t what I think it is. It also ties in with Not Linear – in a way where I might feel like I’ve healed from my past but then get hit with this feeling of insecurity randomly. Jaded is just a song where I’m frustrated with myself and asking myself, ‘When am I ever going to stop feeling like this? Hasn’t it been long enough?
track B2. Subsonic Eye - Not Linear
自分でやりたいことが沢山あって、いつも自分はうまくやれていると思っているけど、何かが起こってその度に振り出しに戻された気分になる。これは自分の人生、私のいわゆる進路選択や物事に対する行動全てにおいて直面しています。時々自分が常に何かをキャッチアップしようとしているだけにも感じるし、生産性というものに直面した時に自分は全く役に立たないようにも感じる。私はこの煩く混乱した世界に心を悩ませ、圧倒される。私は自分が自分に相応しい場所に居れていないなんて思うのが嫌で、それは自分を無力だと思わせるだけだからです。ただ私は、過程はいつも真っ直ぐではないということに気づいたから、もう振り出しに戻されることはないのです。
我有很多對自己的期許、想完成的事,而每次當我覺得我走在對的方向,就會有什麼事情發生把我打回原點。像這樣的情況就在我人生各方面不斷上演,在我所謂的職涯選擇。我的行為,我對事情的反應。我總是試圖努力要去抓住什麼。
我看起來毫無生產力。在這個吵雜混亂的世界,我感到很無力又不堪負荷。我討厭被提醒我還沒到達我想要去的地方,這會讓我感到自己有多不足和無能。但我也明白進度從來不是線性的,我並不會真的因此就回到原點。
There's a lot of things that I want to work on with myself, and every time I feel like I worked on it right, something happens and it makes me feel like I'm back at square one. This goes for everything in my life right now – my so-called ‘career choices’, my behavior, how I react to things. Sometimes it feels like I’m always trying to catch up to something. It feels like I’m useless in the face of whatever we call ‘productivity’. I get frazzled and overwhelmed in this noisy, chaotic world. I hate being reminded that I’m not where I want to be yet because it makes me feel inadequate and incapable. But I am aware that progress is always not linear – and that I’m never actually back at square one.
Message from Bedchamber >>> Subsonic Eye
シンガポールのDIIVのライブで出会った見知らぬ人たちがきっかけで知り合い、それぞれの国で何度もステージを共にすることになるとは、不思議な縁だと感じます。私たちはSubsonic Eyeのいままでのリリースを聴いてきましたが、彼らがアルバムごとに絶えず挑戦し続ける姿には胸を打たれます。国境は隔てられていても、Subsonic Eyeはいつも私たちにインスピレーションを与えてくれていて、私たちのバンドも新しい音楽を作り続け、ツアーをしてまた再会するための火を絶やさないようにしています。こうした共通の気持ちがあるからこそ、きっと一緒に何かを作るのは時間の問題だと思っていましたが、その時が今であることにこれ以上ない喜びを感じています!
在 DIIV 演出上認識陌生人是件有趣的事,而我們也是因為新加坡的演出而認識彼此。也一起登上了許多舞台在我們喜歡的許多國家。我們聽完了所有 Subsonic Eye 發行過的作品,也對他們如何在每張專輯不斷地持續進步而驚喜。雖然我們國界不同,但 Subsonic Eye 總是能激勵我們並當作我們的楷模讓我們可以繼續做音樂做下去,,一直期待有天可以再見面和介紹我們一路以來結交到的朋友。因為有著這些信念,我一直知道我們有一天一定會一起做出什麼成果,令人開心的是沒想到這一天就是現在了!
It’s funny to see how meeting strangers at the DIIV show in Singapore has led us to know each other and share numerous stages together in our respective countries. We have listened to every one of Subsonic Eye’s releases and are amazed at how they constantly push themselves with each album. Although separated by borders, Subsonic Eye has always inspired us to keep the flame alive in our band so we can continue making new music, hoping to tour and see each other again and the other new friends we make along the way. With these shared feelings, I think it’s just a matter of time before we create something together, and we couldn’t be happier that the time is now!
Message from Subsonic Eye >>> Bedchamber
私たちは以前から、最もクールで音楽的にスタイリッシュなバンドの一つとしてBedchamberの大ファンでした。Rattaからスプリット制作の話が持ち上がった時、すぐに「やろう」と決断しました。お互い、ギターを中心に据えた純粋で勢いのあるエネルギーを共有していると感じており、統一感がありながらも、それぞれの表現に違いがあるため、バラエティも楽しめる作品になると思います。また、インドネシアの音楽シーンの創造力には深く感銘を受け、刺激をもらっています。シンガポールとインドネシアのインディーロックの架け橋を広げられることは、私たちにとってとても光栄なことです。
我們一直都是 Bedchamber 的超級粉絲,一個被我們用有著最酷最有型的音樂品味來供奉著的樂團。當 Ratta 聯絡我們說要一起發這張作品時,當然想都沒想二話不說就秒速答應。我們覺得我們有著許多相似的純粹的能量,並都以吉他為樂團核心是我們的共通性。但因為處理方式十分不同,也有著足夠的差異性。
我們很敬畏現在印尼的音樂場景的發展,同時也帶給我們許多啟發和靈感,所以能像這樣跨越國界成為新加坡和印尼的獨立音樂橋樑是我們的榮耀。
We’ve always been big fans of Bedchamber, who we hail as one of the coolest and most musically stylish bands out there. When Ratta reached out to us about doing a split together, it was immediately a no-brainer for us. We feel that both bands share a similar unadulterated driving energy with the guitar as the centerpiece so it’ll be coherent, yet different enough in its execution that there’s still variety. We’re also deeply in awe and inspired by the output of the Indonesian music scene, so it’s quite an honor for us to expand on the bridge of Singaporean and Indonesian indie rock.
Release info
「Balancing Act」7inch vinyl
Artist : Bedchamber / Subsonic Eye
Release Date : 2024.10.28 (mon)
Release no : BRRCD-129
Price : 2200 yen (tax in)
Tracklist:
A1. Bedchamber - The Bigfoot Trademark Logo
A2. Bedchamber - Burner
B1. Subsonic Eye - Jaded
B2. Subsonic Eye - Not Linear
Bedchamber from Indonesia
美術展での偶然の出会いから生まれたジャカルタのインディーロックバンド、「Bedchamber/ベッドチァンバー」ポストロック・オルタナロックの影響を強く感じさせる、力強くも意外性のあるフレーズ、そしてメロディアスな構築美。
目下最新アルバムである「Capa City」では完成度の高さをみせつけ、海外のリスナーにも徐々に知れ渡ることとなった。インドネシアアート界隈とのつながりも深く、今後インドネシアのインディシーンでもキーとなりうるバンドだ。
在美術展偶然相遇而生的雅加達獨立搖滾樂團Bedchamber。深受後搖和另類搖滾的影響,帶有強度和驚喜感的樂句建構出悠揚的美感。目前最新發行的專輯《Capa City》也展現了高度的完成度,逐漸在海外擴展了知名度。在印尼的藝術圈也有著許多友情羈絆的他們想必未來也會繼續擔任印尼的獨立文化場景的關鍵樂團吧!
Subsonic Eye from Singapore
シンガポールのインディシーンでも気を吐くバンド「Subsonic Eye/サブソニック・アイ」。・メンバーはNur Wahidah (vocals), Daniel Castro Borces (guitar), Jared Lim (guitar), Lucas Tee (drums), and Sam Venditti (bass)の5人組。
彼らのサウンドはドリーミーなギターリフとソリッドなビートが生み出すスリリングなアレンジと芯のあるボーカルが魅力であり、ドリームポップ、シューゲイズ、ジャングルポップの要素が絡み合いながらもバンド自身はシンプルにギターロックと定義している。
今までに4枚のLPをリリースし、シンガポール人としてのルーツとUSをはじめとするツアー先での経験の両方からインスピレーションを得ながら、国際的なファンを増やし続けている。サブソニック・アイは、インディー・ロック界に名を馳せる存在になりそうだ。
在新加坡的獨立音樂場景也佔有一席之地的Subsonic Eye樂團。由團員Nur Wahidah (主唱)、Daniel Castro Borces (吉他手)、Jared Lim (吉他手)、Lucas Tee (鼓手)、and Sam Venditti (貝斯手)五人組成。充滿夢幻感的吉他旋律搭配沉穩的節奏創作出充滿刺激的編曲,再加入具有穿透力的歌聲,雖然以簡單的吉他搖滾自稱,但細聽巧妙融合了dream pop 、瞪鞋、jungle pop等不同音樂元素。 Subsonic Eye目前為止除已發行四張黑膠作品外,也以身為新加坡人為根本再加上早期於US巡演的經驗為靈感,海外樂迷持續不斷增長,成為獨立搖滾界遠近馳名的存在。